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熱気溢れる新点数説明会
大幅減収に対する抗議の決議
   県下6会場に1062人参加
 2024年度診療報酬改定を受け、協会は医科5会場、歯科1会場で新点数説明会を開催し、新点数の算定要件や施設基準等を分かりやすく解説した。
 なお、“初・再診料をはじめとした基本診療料を大幅に引き上げること”や“健康保険証を存続させること”などを盛り込んだ決議を全会場で採択し、厚生労働省、県医師会・歯科医師会、マスコミに送付した。

【医科】“特定疾患療養管理料から生活習慣病管理料への誘導”で現場混乱


 医科は3月23日の大垣会場を皮切りに、24日岐阜会場(病院対象)、25日土岐会場、27日高山会場、28日岐阜会場で説明会を開催し、のべ466医療機関986人が参加した。今次改定では、内科系医療機関を中心に多くの医療機関で算定されている特定疾患療養管理料の対象疾患から高血圧症、糖尿病、脂質異常症が除外され、生活習慣病管理料への誘導が図られた。また、医療機関にとって重要な手技料である処方箋料や、薬剤情報提供料、特定疾患処方管理加算などが医学的根拠もなく引き下げられ、“医療DX推進体制整備加算の新設“など医療DXを進めるための財源に充てられた。医療関係職種の賃上げのためにベースアップ評価料が新設されたが、対象職種に事務職員が含まれていないなど、点数のあり方に疑問の声が挙がっている。
 説明会ではこうした問題点も指摘したうえで、保団連発行のテキスト『点数表改定のポイント』を用いて、協会講師陣が改定内容を分かりやすく解説した。また、4月以降の新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の取扱いについても説明した。
 説明会後には質問の列ができ、「生活習慣病管理料の療養計画書について、患者から署名を取りつけることが困難な場合にはどうすればよいのか」「患者の状態に応じて、月ごとに生活習慣病管理料(Ⅰ)又は(Ⅱ)を算定することは可能か」など生活習慣病管理料を中心に様々な質問が出され、丁寧に回答した。
 保団連は今後、全国から疑義事項を集め、その解説集である「新点数運用・介護報酬Q&A」を発行する。協会ではこのテキストを使って、5月16日に説明会を開催するので、ぜひご参加いただきたい。

【歯科】複雑な改定内容、全体把握を


 歯科は3月31日にWEB併用で開催、現地76人、WEB接続111拠点の参加があった。
 当日は、保団連テキスト「2024年改定の要点と解説」を用いた。
 冒頭、江口歯科社保部長は「今次改定の財源は、賃上げ対応分や、マイナ保険証の活用推進等に財源が振り分けられ、日常診療に必要な技術料引き上げ分は前回改定に及ばない可能性が高いが、多くの変更点がある改定内容であった。また、「加算」の新設が多いのも今改定の特徴であり、本体なければ算定できず、領収書、明細書を見た患者から説明を求めれるなど、日常診療の中で手を取られることにつながる。」と述べた後、講師陣が改定内容を説明した。

(岐阜県保険医新聞2024年4月10日号)