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保険医新聞9月号主張
「診療報酬引き上げ」「患者窓口負担軽減」
医師・歯科医師要請署名にご協力を
岐阜県保険医協会では、2018年診療報酬・介護報酬改定に向け「診療報酬の技術料10%引き上げ」と「患者負担増阻止」を求める会員(医師・歯科医師)要請署名を行います。診療報酬のプラス改定と患者負担の軽減を求めることが保険医協会の運動の二本の大きな柱です。医科・歯科連携して保険医の要求、国民の願う医療の実現を目指して活動する保険医協会におきまして、社会保障の充実を求めるためにはこの二つの要求は車の両輪のごとく必ず二つ同時に主張すべきものであると認識しております。
まず、診療報酬の引き上げは喫緊の課題であります。診療報酬は2002年以降繰り返されたマイナス改定の結果(合計は10%超)、医療機関は必要な医療提供に支障をきたし疲弊しています。2015年の「医療経済実態調査」結果について厚生労働省は「一般診療所全体の損益率は、入院収入の有無に拘らず悪化している」と報告し、中医協の診療側委員も「人件費を非常に低く抑えて、医療機関は何とか経営をしている」と指摘しています。初・再診料をはじめ、医療機関が患者さんに提供する医療水準を担保できるよう、医療従事者の技術を正当に評価するとともに、診療所や病院それぞれの医療施設の基盤強化のためにも診療報酬の引き上げは必ず必要です。
次に保険医協会が一貫して取り組んでおります「患者窓口負担の軽減」も最重要課題であります。あらゆる世代の貧困が社会問題となっており、各種調査で「経済的な理由で必要な受診をあきらめた」方はおよそ30%を占めます。また、保険医協会が2015年に実施した調査では回答した医療機関の約四割で患者さんの経済的理由による治療中断を経験していました。安心して受診できるために、患者窓口負担割合の軽減や高額療養費制度の患者負担額の引き下げなど「患者窓口負担の軽減」は患者さんにとって切実な願いです。常に患者さんに寄り添う我々医師・歯科医師が強く求めていく必要があります。
今回の「診療報酬の引き上げと患者窓口負担の軽減を求める要請署名(医師・歯科医師要請署名)」に是非ともご協力いただき、社会保障充実の大きな世論形成のための運動を力強く前進させていきたいと強く願っております。会員の先生方の御一筆を心からお願い申し上げます。
(2017-09)