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第49回定期総会
「物価高と不況のなか、いのちと暮らし、平和を守る決議」
昨年10月、自民党と日本維新の会との連立で高市政権が発足した。安倍政権の政策を継承し、連立政権合意書に盛り込んだ「OTC類似薬の保険外し」「11万床の病床削減」をはじめとする社会保障費抑制策を推し進めている。新年度予算で防衛費増大と大企業優遇を続ける一方で、社会保障は抑制、所得再分配政策にも背を向ける。物価高で国民生活が疲弊する中、物価高騰対策を盛り込んだ新年度予算案の審議を先送りし、巨額の費用を投じてまで選挙を行うことは到底許されるものではない。選挙結果は与党圧勝で、連立政権合意書が「国民の信を得た」として、さらなる社会保障費抑制、防衛増税をはじめとした戦争できる国づくりが一層強まると危惧される。ただ、国民は自維政権にすべてを白紙委任したわけではない。我々は希望を失わず、今まで以上に粘り強く社会保障充実の運動を進めなければならない。
この間の人件費、材料・消耗品の高騰により公的病院を始め病院は軒並み赤字経営となり、医科・歯科診療所もこれまでにない苦しい経営を強いられている。2026年度診療報酬改定は、本体改定率+3.09%、薬価・材料-0.87%となり、全体で+2.22%となった。内訳は、賃上げ分、物価対応分、入院時の食費・光熱水費、2024年度改定後の経営悪化を踏まえた緊急対応分などであり、通常改定分はわずか+0.25%しかなく、地域医療を立て直すには不十分であり、患者・国民の医療、医療従事者の生活、医療機関経営を守るためにも、大幅な診療報酬引き上げが不可欠である。
昨年12月2日に従来の健康保険証は有効期限を迎えたが、マイナ保険証によるトラブルは依然続いている。医療機関窓口での混乱を防ぐためにも従来の健康保険証の復活が必要である。
患者団体等の反対で一時凍結された高額療養費制度見直しは、昨秋議論を再開、12月には月々の自己負担上限額引き上げなどを決定した。OTC類似薬の保険外しも、薬剤費の4分の1の追加負担を決定した。新たな地域医療構想による病床削減、新規開業地域の制限、電子カルテの強制など、医療提供体制の縮小・悪化につながる様々な見直しを阻止し、保険医の経営と権利を守り、国民医療充実を求め、平和で住みよい市民生活が送れる社会を目指して運動を進めていく所存である。
記
一、すべての医療機関が存続可能となるよう、初・再診料や入院基本料などの基本診療料を中心に、人件費・物価高騰に見合った10%以上の診療報酬引き上げを行うこと。
一、歯科医療費を総枠拡大し、歯科用金属価格の安定化と保険でより良い歯科医療を実現すること。
一、現場の混乱収拾のため従来の健康保険証を復活させ、暫定措置として資格確認書を全員発行すること。また、オンライン資格確認、レセプトオンライン請求の義務化を撤回すること。
一、OTC類似薬の保険外し、長期収載医薬品の選定療養拡大、高額療養費制度の見直しなど、新たな医療・介護の負担増計画は撤回すること。
一、医療供給体制の拡充とともに、公衆衛生体制を確保し、医薬品の安定供給を図ること。
一、消費税を減税し、物価高騰に適切な対応策をとり国民の可処分所得の増加に努めること。
一、平和憲法に則り、あらゆる国への武力行使に反対し、平和国家として国政を進めること。
以上、決議する。
2026年2月23日
岐阜県保険医協会
第49回定期総会