2025年度活動の重点

健康保険証の存続を求める運動

 12月2日に現行の健康保険証が新規発行停止となったが、マイナ保険証への不安は大きく、現場の混乱も解消していない。引き続き、県民・患者に対し「現行の健康保険証は最大1年間使用できる」「マイナ保険証がなくても資格確認書が送られてくる」「マイナ保険証の登録解除ができる」など正しい情報提供を行いつつ、必要な方にはマイナ保険証の登録解除も案内する。

 衆院選を踏まえ、与党自民党の中にも「保険証存続」「廃止延期」を支持する国会議員も多数あり、引き続き保険証の存続を求める声を国に届けるとともに、法的措置などを求めて要請行動をする。

診療報酬改定に伴う改善運動

 今次診療報酬改定は、物価高騰・人件費高騰など、これまでの低診療報酬政策に苦しむ医院経営を助ける改定となっておらず、届出・報告が複雑なベースアップ評価料、特定疾患療養管理料の見直し、医療DX推進のための新たな設備投資など課題も山積している。令和7年度中間年改定に入院時食事療養の引き上げなどが盛り込まれたが、現場の実態を十分反映しているとは言い難い。診療報酬改定アンケートで寄せられた現場の声を踏まえ、診療報酬改善要望を取りまとめるとともに、関係機関に改善を働きかける。基本診療料をはじめとする診療報酬の期中改定及び不合理是正、次期診療報酬改定での大幅引き上げ、物価高騰への対応の実現などを求めて活動する。

物価高の地域医療、医院経営を守る活動

 物価高騰への対応や医療従事者のさらなる賃上げ、すべての医療機関の感染症対策充実のためにも、期中改定による診療報酬の大幅引き上げを求めて活動する。

 医療提供体制をめぐり、医療費抑制を推し進める政府は、医師不足を「偏在」ととらえ自由開業医制への規制を狙う動きを強めている。地域医療構想、かかりつけ医機能報告など、国が推し進める制度について会員に情報提供するとともに、改善運動を強める。

医療・介護の負担増計画に反対する運動

 防衛費の際限ない増額により、医療・介護の給付削減、患者負担増、社会保険料引き上げが進められている。8月には高額療養費制度の限度額引き上げが、26年度には所得区分の細分化も狙われている。その他にも、75歳以上の高齢者の3割負担(現役並み所得)の対象者拡大など、更なる負担増計画が検討されており、医療制度改善の運動を共に進める県民にも協力を呼びかける。

参院選の争点に地域医療充実を

 昨年の衆院選で自民党が少数与党となり、改憲発議に必要な総議員数の3分の2を下回った。岐阜県でも野党議員が4人誕生し、自民一強の政治から、野党の協力がなければ予算も法律も決められない政治へと転換した。政府はさらなる患者負担増計画、医療提供体制の見直しを進める中で、これまで以上に野党への働きかけの重要性が増してくる。参院選の争点に地域医療充実を訴えるとともに、あらゆる政党・議員に対し会員・国民の声を集約し働きかける。

会員、役員を増やし確固たる組織づくりを

 政府の医療DX推進のためのオンライン資格確認・オンライン請求の義務化に伴う廃院により、地域医療崩壊を危惧する声も聞かれる。地域医療を支える会員の声を真摯に受け止め、保険医の生活と権利を守り、国民医療の充実と向上をはかる活動の担い手となる会員を増やす。

 協会設立50周年に向けて、開業医をはじめ、勤務医、医師・歯科医師など、それぞれのニーズに応える魅力ある協会活動を実現する。専門部・委員会活動充実のため部員を拡充するとともに、保団連の役員、専門部員、事務局小委員として保団連活動に協力しつつ、協会活動の活性化、組織拡大をはかる。

共済三本柱の普及

 保険医年金、休業保障制度、グループ保険は、会員本位に設計された最良の共済制度である。会員が高齢化する中、健全な運用で老後の生活と急な出費に備える保険医年金、コロナも給付対象となる休業保障、万が一を支えるグループ保険など、日常診療に励む会員を支える安心の制度として、加入を広げるとともに、より魅力ある制度となるよう改善につとめる。団体サイバー保険、医賠責などその他の共済制度への加入もすすめる。

平和・憲法、核兵器廃絶。災害支援、公害・環境

 ロシアのウクライナ侵攻をはじめ、世界各地での人道危機、近隣諸国の覇権主義的な動きが続く中、政府は従来の専守防衛方針から「戦争できる国づくり」に大きく転換し、防衛費増額のもと、医療・社会保障費削減を押し進めている。その中で日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞は、「核兵器廃絶を世界共通の願い」とする機会となった。核兵器禁止条約への早期批准と核兵器廃絶、外交努力による国際平和を求めて活動する。「平和なくして、社会保障なし」の理念のもと、命と平和を守る医師・歯科医師として、引き続き被爆者の願いを継承する岐阜県民の会の活動に協力し「すべての国に核兵器禁止条約の批准を求める請願署名」に取り組む。

 また、全国各地で地震や豪雨災害、PFASやリニア新幹線工事による環境問題も起きている。住民の安心・安全な暮らしが守られるよう公害・環境問題にも取り組む。

(2025.2.23 第48回定期総会)