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新型コロナ(第7波)の緊急影響調査(続報)

一般診療圧迫、人手不足、外来患者減少などの声
2類相当から5類への変更についても賛否両論
 保険医協会は、新型コロナウイルス感染症の第7波緊急調査を9月上旬に行った。今回は、自由意見欄の意見を一部抜粋して紹介する。

Q5) Q4(第7波により、通常診療に影響が出ていますか)について、具体的にどのような通常診療への影響がありましたか。


・ 一般外来中でも、コロナの患者から電話診療の依頼が入る。発熱外来が多いと、時間外へのずれ込みが大きくなる。(60代内科開業医)

・ 通院を控えている人が多い。外来が減った。(70代内科開業医)

・ お昼休みが取れない。(60代小児科勤務医)

・ スタッフの家族やスタッフ本人へ感染する機会が増加。今後も考え、スタッフを増員して対応している。実質収入は減少?(50代内科開業医)

・ コロナ検査により人手不足と、一人に対しての対応時間が長くなり、予約時間通りの診療ができないこともあります。(60代小児科開業医)

・ 当院はコロナ対応の指定を受けていないが、発熱の患者さんは診察しており、問診・診察に時間も神経も使い、大変な割に受診できる人数は減り、経営的に大変である。(60代小児科開業医)

・ 薬剤在庫切れ、入荷遅延。(40代泌尿器科開業医)

・ 発熱患者と通常の外来の両立が困難です。HER-SYSの入力で残業が増えました。(30代内科開業医)

・ 時間がかかる発熱外来患者が多く、通常診療が回らない。(40代耳鼻咽喉科開業医)

・ スタッフの欠勤によるスタッフ不足。(40代眼科開業医)

・ コロナ感染症により病院へ行きたくない等と言われ、外来が減少。大きい病院のクラスターにより転院患者が転院できない。(70代外科病院勤務医)

・ 患者数の減少による収益の減少。(50代皮膚科開業医)

・ 一般患者数の減少、特に出産予定数が激減している。(60代産婦人科開業医)

・ 当日キャンセルが増えた。(30代精神・神経科開業医)

・ 人数を制限しなければならなくなった。(60代人工透析内科勤務医)

・ 発熱患者の診療時間が長くなり、通常診療患者を長く待たせることが多く、不満が多くみられた。(70代小児科開業医)

・ 1ヶ月分の薬を2ヶ月かけて内服される方があったり、特定健診を受ける方が減っている等、受診抑制につながっている。患者様のご家族に感染者があり、濃厚接触者となったため、受診できないとの連絡が増えている。(50代内科開業医)


Q9) 第7波の診療への影響について、自由にご意見をお書きください。

・ インフルエンザ薬の対応が出来る状態(集団免疫の獲得、有効な内服薬の流通)にならないことには、まだまだ現場の困難は続くと思われます。(60代内科開業医)

・ 経営が困難。閉院を検討。(70代内科開業医)

・ さっさとインフルエンザ並の対応にするべきです。無症状、軽微な症状の患者が大多数なのだから。重傷者に医療を特化して、社会、経済を円滑に動かすべき。米国並にすぐ対応するべき。あまりに対策が遅すぎる。(70代開業医)

・ 感染者自宅隔離の方も感染対策を行って買い物OKとなったので、濃厚接触者の自宅隔離の緩和もしくは廃止を行ってほしい。又5類相当となった場合に、現在コロナ非対応のクリニックは発熱お断りにすると応召義務違反になりませんか?(50代内科開業医)

・ ワクチンありきだった?副反応にもっと注目すべき。(40代内科開業医)

・ マスコミは、海外の経済的に都合が良い場面ばかり放送して、医療現場の状況を出していない。日本の医療も厚労省の思惑で進んだ結果であり、あたかも医師側のせいで今の対応の欠点を招いたような報道も許せない。(60代小児科開業医)

・ 第8波も必ず到来しそうな状況において、国がもっとリーダーシップをとり、問題点を先送りにしないでほしい。新型コロナとインフルエンザ同時流行が恐ろしい!!(60代耳鼻咽喉科開業医)

・ 症状でインフルエンザとCOVID-19の区別がつかないので、今後インフルエンザの検査と同時施行となると負担がかからない制度を検討してもらいたい。(50代耳鼻科開業医)

・ コロナ病床ではなく一般入院(個室)管理可能にする。(50代外科病院勤務医)

・ 加算の有無、保険扱い、公費扱いなど、新型コロナ診療における請求システムをシンプルにわかりやすく、患者負担を平等に与える様にしてほしい。(50代内科開業医)

・ 保健所業務の負担は減らせれていると思うが、結局その分が医療機関に降りてきている。濃厚接触者の検査や説明、自己検査の確認登録、自宅療養者へのフォローなど。また説明不足過ぎて結局混乱している。(40代内科開業医)

・ 保育園、学校、会社等に検査をしないと行けないという相談、問い合わせの電話が増え、窓口業務に支障が出ている。保育園は特にひどく、疑いが低くても「今日中に検査結果を連絡するように言われた」と言う患者が多い。(60代小児科開業医)



(岐阜県保険医新聞2022年12月10日号)