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後発医薬品の供給不足問題
「国の責任で品質管理と安定供給を」
アンケート結果をもとに記者発表
 協会は、12月23日に岐阜県庁の県政記者クラブにて「後発医薬品の供給不足による診療への影響調査」の結果をもとに記者発表を実施した(アンケートの詳細は岐阜県保険医新聞2021年12月10日号に掲載)。当日は竹田会長と永田副会長が記者発表し、マスコミ数社が対応。その様子は1月6日の岐阜新聞朝刊で報道された。
 アンケート結果から、後発医薬品の供給不足を受け、78%の医療機関で診療に影響が出ている実態が明らかになった。68%の医療機関が後発医薬品の品質に問題があると感じており、後発医薬品の品質、供給体制等について国の管理・指導が適切ではなかったとの回答が65%あった。こうした結果を踏まえ、①国が責任をもって、安全性が確保された後発医薬品の安定供給を行うこと、②製薬企業の相次ぐ業務停止や医薬品の出荷停止等について、単に企業の責任とするのではなく、後発医薬品の使用促進政策の見直しも含めて再検討すること、③後発医薬品の供給不足により、やむを得ない代替薬への変更や休薬等が行われていることを踏まえ、国が影響調査を実施し、その結果を患者、医療機関に公表することの3点を早急に行うべきと訴えた(1月7日に厚生労働大臣に対して、同様の趣旨の要請書を提出)。
 また、後発医薬品の原薬調達の状況と問題点なども併せて報告。
 2020年末に発覚した小林化工・日医工の不祥事を発端に、後発医薬品等の供給が制限され、また出荷調整によって購入も代替も困難となっている状況は今も改善されていない。後発医薬品の供給不足の影響を受け、先発医薬品への変更も困難な状況を招いており、事態は深刻さを増している。診療報酬点数表や療養担当規則等で後発医薬品の使用のための誘導がなされるなかで、需要が急拡大するなか、製薬企業の製造・管理体制が追いついていない現状が浮き彫りになっている。協会では、政府の責任で以て安全性が確保された医薬品が、安定供給され続けるよう早急に対策を講じることを求めて今後も活動する所存である。



(岐阜県保険医新聞2022年2月10日号)