協会は、9月から10月にかけて「診療報酬引き上げと患者負担の軽減を求める医師・歯科医師署名」に取り組んだ。10月末までに208人の協力を得、11月7日の保団連国会行動で関係省庁、岐阜県選出国会議員等に提出した。
薬の保険外しは患者の重症化招く
今回の医師・歯科医師署名で寄せられた「私の一言」の特徴は、保険医新聞10月号で紹介した通り、医院経営、医師・歯科医師の労働環境の厳しさを訴えるご意見が多かったことと「薬の保険外し」により患者さんが自己判断で薬を利用しかえって重症化する恐れがあると心配される方が多かったことである。
協会では、このような会員の貴重な意見に応えて、保険医新聞11月号2面の主張で訴えている通り、緊急に「花粉症の薬、シップ等を医療保険の対象から外さないで下さい」と訴える請願署名に取り組むことを10月11日に開催した定例理事会で決定した。
診療報酬改定に向けて中医協で第二ラウンドの議論が進むこの時期、診療報酬の改定幅はもちろん診療報酬の中身の検討も進められる。そこで薬の保険外しや制限が行われては安心の医療が脅かされてしまう。今、まさに「反対」の声を届けなければならない。「緊急」というのはこのためである。11・12月中に一筆でも多くの請願署名を集めたい。
2016年の診療報酬改定では湿布薬が「保険外し」のターゲットになった。この時は、大阪協会の外科・整形外科部会が中心になり「湿布薬保険外しの撤回を求める請願署名」に取り組まれたことが大きな力となり、枚数は制限されたものの「保険外し」は免れることができた。実は、今回の岐阜の請願署名も大阪協会が再度取り組まれることを知り、署名用紙の版下の利用など全面的なご協力を得て実現したものである。
月刊保団連11月号に請願署名用紙を5枚ずつ同封した。5枚で25筆である。更にご協力をいただける方は、協会事務局へFAXか電話で署名用紙を追加注文していただきたい。
締め切りは、現在開催されている臨時国会の会期末が12月9日とされているため、まずは11月末日を第一次締め切りとさせていただく。その後は、来年の通常国会召集早々に提出する計画であり締め切りを12月末とするが、早めの返送にご協力いただきたい。
歯科署名のご返送を
11月28日に提出集会
○お金の心配をせず、歯科治療が受けられるよう、窓口負担割合を引き下げてください
○保険のきく歯科治療を増やしてください
○歯科医療の充実に必要な費用は、国の責任で確保してください
以上の3項目を請願項目として5月以降、ご協力いただいてきた「保険でより良い歯科医療を求める請願署名」も11月28日に開催される署名提出集会で今国会に提出する予定にしており、既に2400筆を越える署名が寄せられている。お手元の署名用紙を協会へご返送ください。
(岐阜県保険医新聞2019年11月10日号)
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