Contents
Home 
会長挨拶 
保険医協会とは 
医療制度改善 
協会の主張 
診療報酬改定 
医科研究会 
歯科研究会 
その他の行事 
保団連の書籍 
役員一覧 
事務所ご案内 

保険医新聞10月号主張

 次期診療報酬改定に向けて
 さらなる社会保障の充実を
 今年の夏は燃えさかるような酷暑であった。毎日、日本列島各地で熱中症のため、数え切れない程の多数の人が救急搬送され、また、命を落とした人も後を絶たなかった。

 異常気象、地球温暖化と一言では済まされまい。これまでの人間の諸活動の負の産物がこうした異常気象を招いていることは疑いの余地もないであろう。

 こうした中、診療報酬改定を来年度に控え、中医協での協議が注目される季節となった。7月下旬、現内閣は来年度予算編成の基本方針となる概算要求基準を了解した。

 国民全体の社会保障費の自然増加が1兆円程度と推測されるが、政府が認めた社会保障費の増加枠は概ね6700億円程度であり、これを受けて厚労省は財務省に予算要求をすることになる。即ち、自然増加分を含め、毎年3000億円から5000億円程度の削減が必要となる。その削減分の標的とされるのが医療費削減である。

 削減の中心は、患者負担の見直し、75歳以上の窓口負担の2割引き上げなどかつて例のない項目の検討課題が挙がっている。

 国民は医療費負担増に敏感に反応する。わずかな患者負担増でも国民生活を直撃する。そのため、生活に困窮すれば医療機関への受診を手控えることは明白である。とりわけ若者の中には表向き、「健康だから無保険でよい」「高い保険料及び医療費を払わなくともよい」「病気になれば市販薬で済ませればそれでよい」という何とも危険な考え方が蔓延しているという。次世代を背負う若者にさえ、そのしわ寄せが来ているのではないだろうか。

 我々は国民の「健康長寿」に沿う医療を提供するためにも、さらなる社会保障の充実を図るよう強く強く政府に訴えていきたいと思う。

(2015-10)