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歯科社保部長談話

 今年もまた2年毎に行われる診療報酬改定の時期を迎えた。当面3年間の社会保障費の自然増を毎年5000億円程度に抑制するという方針のもとで今回は歯科本体の改定率はプラス0.61%となった。しかしながら、昨今の歯科医院経営の状態を考える時、やはり厳しいと言わざるを得ないであろう。概ね一歯科医院あたり、1カ月2万円程度の増と推測される。

 今次改定の重点として、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の新設がある。その施設基準を満たした歯科医院でのみ、初期う蝕・歯周病の重症化予防、在宅患者に対する口腔機能の包括的管理を行った場合の点数が加算点数などで新設された。

 示された施設基準の7項目には、従事する歯科医師が複数あるいは歯科衛生士1名以上の配置、歯周病安定期治療や歯科訪問診療の実施などであり、全ての患者に対して平等で良質な歯科医療を行うという点では問題があると言えよう。また、同じ診療行為に対し一物二価の診療報酬を患者に十分説明できるのかという疑問も残る。

 今回の改定で歯科医療現場の実態に即した改定内容を列挙してみると、①処置・補綴関連点数の引き上げ、②歯周病安定期治療(Ⅰ)などの対象要件の緩和、③補綴時診断料の取り扱いの変更、④歯管と歯在管での文書提供の独立評価、⑤レジン前装冠のブリッジ支台の第一小臼歯の保険導入が挙げられる。

 また、在宅医療及び医科・歯科連携の推進としては、①歯科訪問診療1における時間要件の緩和(同居する同一世帯の複数患者を診療した場合の評価が見直されたものの「時間要件」は存続。また、「在か診」の施設基準が幾分緩和されたが改善の余地を残す)、②周術期口腔機能管理における対象患者及び疾患等要件緩和が図られ、医科歯科連携の重要性が強調されていることは評価できる。但し、少々問題点もある。医師や歯科医師がどの程度の医学知識を有し、かつどの程度の診療範囲で医療連携が可能なのか認識が不十分な点である。

 超高齢社会の中で歯科医療の果たす役割がますます重要になってきていることは論を待たない。医師との相互理解が不可欠である。医師と共に国民に良質な医療を提供できるように更なる診療報酬の充実を求めたい。

(2016-4)