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医科社保部長談話

 厚労省は2020年度までに後発薬の普及率(数量ベース)を約3割高め8割にする目標を掲げています。このため16年度診療報酬改定では、後発薬の価格を下げるほか、後発薬を処方する医療機関や薬局が受け取る報酬も充実させ、新薬メーカーが収益を確保するために革新的な新薬は公定価格の引き上げを検討しています。国内市場で後発薬が増えても、画期的な新薬を開発すれば一定の収益を確保できるしくみにするとしています。併せて、受診抑制と患者の利便性を目的にOTC薬は今後も薬品数を増やすとしています。安心・安全が個人責任のリフィル処方箋を検討するとしています。これらは全て、高齢化で膨らみ続ける医療費の抑制が狙いです。

 岐阜県保険医協会では、8月21日~9月18日の間にFAX通信に登録している医科会員888人に対して「後発医薬品の使用等に関する会員アンケート」を実施し337人(38.3%)から回答が寄せられました。

 「院外処方のみ」と「時に院外処方」を合わせて74.4%が院外処方箋を発行していました。調剤薬局は後発薬の処方を一定割合維持できないと調剤報酬が減額されるため敏感に処方数を増やしています。病院ではDPC定額診療の適応を受け入院治療薬には積極的に後発薬を採用しています。こういった背景があってもなお後発薬の利用促進を行わなければならない状況の分析が厚労省では十分に出来ていないと思われます。

 アンケートでは、有効性や安定供給の不安定さ、後発薬の名称が長すぎることも問題視されました。カルテ記載に医薬品の略称名が認められるのか、塩酸塩・ナトリウム・Naといった名称が薬品名にふさわしいのか、メーカー名にカタカナ・漢字・アルファベット「」()[] など統一性がないことは単純なことで見直しの機会が有ったはずですが改正されません。

 後発薬の品質管理検査を国直轄の管理下で検証しないままで良いのでしょうか。有効成分の含有率誤差を先発薬五%で後発薬10%といわれる精度管理で効能・効果が本当に等しいと判断できるのでしょうか。オーソライズド・ジェネリック(AG、認可された後発薬)を認めるくらいなら先発薬の薬価をキャップ制にしてメーカーの裁量で安く設定することが出来るようにするべきと考えます。
 一方、調剤薬局では薬剤師の能力が十分に発揮されていないことに医療者だけでなく、薬剤師からも問題視されシステムの再考が求められています。

 次期診療報酬改定が年末に向けて大詰めを迎えています。今回のアンケートの結果を持って当協会は微力ながら皆様の声を国や国会議員に届けより良い医療環境を整備するために運動を進めていきます。更なる発展の為に是非これからもご意見を頂戴したいと考えます。当協会のアンケートや署名活動はその為の非常に大切な原資となります。これまで以上に医療関係者の緊密な連携を進めて参りたいと考えます。

(2015-11)