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総務部長談話

 2014年10-12月の実質GDP(国内総生産)の改定値は年率で1.5%プラスと、一次速報値から0.7ポイント下方修正されました。円安操作で輸出関連企業に一時的な増収がみられたものの、先行き不安から設備投資が減少に転じたことによるもので、個人消費に還元されない内部留保がさらに膨大する結果となっています。このような情勢のもと、医療・介護を中心とした社会保障給付の抑制が加速して、徹底的な効率化・適正化の名のもとに、医療現場の崩壊が進んでいます。介護報酬の引き下げに加え、一部介護が市町村の地域支援事業へ移行されることになります。また、地域包括ケアという名のもとで、病床解体と安価な在宅医療が推進され、国保財政運営が都道府県に移管することで、医療費抑制がさらに確実なものとなってきます。

 一方で、かつて無い少子高齢化が進行している社会からの、医療に対する期待と要望は高まるばかりで、これまでは勤務医と開業医双方のNoblesse oblige(高貴なる義務)の気概によって、かろうじて医療体制を維持することができました。しかしここにきて、法曹界の業務と関わりの深い医療事故調査制度も施行されることになり、今までのような個々の保険医の自己犠牲だけでは、これから先の医療を支えていく見通しは立ちそうにありません。

 このような事態に直面して、保険医個人の対応ではすでに限界があり、調査・分析を含めた集団的な活動がどうしても必要になってきます。そういう点で、保険医協会を活用するのが、最も有効な手段であると言えます。当協会は保険医の生活と権利を守り、国民医療の充実と向上をはかることを目的としています。そのため、日常診療における会員の声が行政に届くような運動も展開しており、今後もそれは着実に継続されることになります。保険診療の減点・査定や指導・監査に対する取り組みは、協会員の先生方から特に信頼されている活動のひとつです。また、各種法律に関して顧問弁護士に気軽に相談できることも、好評をいただいております。そして、このような制度改革の煽りを頻繁に受けると、将来の生活設計をたてる余裕も無くなり、心身を酷使した激務の末に予測のつかない疾病に見舞われることもあり得ます。そのような場合に備えて、当協会ではグループ保険や休業保障・保険医年金という共済制度が充実しています。

 このような協会の特色は、勤務医の先生方の日常の診療にとっても大きなメリットになると思われます。地域医師会や大学の医局とは異なったネットワークによって、病診連携もさらに発展したものを期待できます。多くの先生方に入会していただくことで、さらに協会の活動が発展したものとなり、先生方の日々の診療がいっそう充実したものになることを祈念いたしております。

(2015-04)