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2014年度【歯科】個別指導での指摘事項(全6回)
 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (最終回)

  協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度に実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので主なものを6回に分けて紹介してきた。最終回は、「診療報酬請求に関する事項 」について。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の( )内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅱ 診療報酬請求に関する事項

1.診療報酬請求

○診療録と診療報酬明細書について、診療内容に不一致が認められたので、レセプトは提出前に必ず担当医自ら診療録と突合、確認を十分に行うこと。(11)

 ・傷病名

 ・再診料、失活歯歯冠形成、印象採得、咬合採得、テンポラリークラウン

 ・機械的歯面清掃処置

 ・訪問診療(診療時間が20分未満)における実施時刻

 ・摂食機能療法の実施時刻(開始時刻と終了時刻)

 ・2歯分に対して行われた充填が1歯分として請求されている例

○診療録と診療報酬明細書について、診療内容、傷病名に不一致が認められたので、突合、確認を十分に行うこと。(3)

○診療録と診療報酬明細書について、所定点数に不一致が認められたので、突合、確認を十分に行うこと。(2)

 ・鋳造バーと屈曲バー

○診療録と診療報酬明細書について、傷病部位に不一致が認められたので、突合、確認を十分に行うこと。

○検査、投薬等の査定を防ぐ目的で付けられた医学的な診断根拠のない傷病名(レセプト病名)が認められた。

 ・糖尿病疑い、ビタミン欠乏症、不安神経症、不眠症、貧血、便秘症、更年期障害、慢性疼痛、体力低下

○診療報酬請求上、摘要欄記載が必要となる事項に不備が認められた。(4)

 ・残根上に義歯を装着した場合の当該記載(2)

 ・歯科治療総合医療管理料における主病に係る治療を行っている紹介元の保険医療機関の名称

 ・除去した歯冠修復物の部位及び種類

 ・処方された薬剤の名称、規格・単位及び使用量

○診療報酬明細書に記載されている算定項目の名称に不備が認められた。

 ・補綴時診断料及び咬合採得

○歯科訪問診療を行った場合は、診療報酬明細書の摘要欄に、訪問診療を行った日付・実施時刻(開始時刻と終了時刻)を正確に記載すること。


2.一部負担金等

○一部負担金について、徴収すべき金額が徴収されていない例が認められた。


3.届出事項

○保険外併用療養費の実施に係る届出がされていないため、速やかに東海北陸厚生局岐阜事務所に届出を行うこと。

 ・金属床による総義歯の提供(6)

 ・齲蝕に罹患している患者の指導管理(4)

○次の届出事項に変更が認められたため、速やかに東海北陸厚生局岐阜事務所に届出を行うこと。(6)

 ・診療時間(5)

 ・標榜診療科目(2)

 ・開設者(理事長の氏名)

 ・保険医の異動(常勤、非常勤含む)(5)

 ・金属床による総義歯の提供

 ・齲蝕に罹患している患者の指導管理(2)


4.院内掲示

○新たに有床義歯を作製する場合の取扱いについて掲示がされていない。(2)

○院内掲示について不適切な事項が認められた。(11)

 ・届出を行っている施設基準の掲示もれ(4)

 ・新たに有床義歯を作製する場合の取扱いについての掲示もれ(2)

 ・掲示もれ(歯科外来診療環境体制加算、歯周組織再生誘導手術)

 ・現行の歯科点数表にない名称の掲示(歯科疾患総合指導料)

 ・金属床による総義歯の提供、齲蝕に罹患している患者の指導管理の実施に係る掲示もれ

 ・現在は届出を行っていない施設基準の掲示

 ・保険外併用療養費としての金属床による総義歯の提供について、部分床義歯に係る費用が表示されている。


(岐阜県保険医新聞2015年12月10日号)

 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第5回)

 協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度に実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので主なものを6回に分けて紹介する。第5回は、「保険外診療」まで。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の( )内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅰ.診療に関する事項

11.歯冠修復及び欠損補綴

【補綴時診断料】

○製作を予定する部位、欠損部の状態、欠損補綴物の名称及び設計等についての要点が診療録に記載されていない。(14)

○欠損部の状態、設計等の要点が診療録に記載されていない。


【クラウン・ブリッジ維持管理料】

○患者に提供した情報提供文書の写しが、診療録に添付されていない。(6)

○装着日に当該維持管理の内容に係る情報が文書により提供されていない。

 ・後日、別の補綴物を装着した際に併せて提供されている。

○情報提供文書の内容に不備が認められた。

 ・装着日

○クラウン・ブリッジ維持管理期間に再製作すべき歯冠修復物について、当該維持管理期間を経過した日以降に、製作・装着し、費用が算定されている。


【充填】

○歯の根面部のう蝕等に対する充填について、「複雑なもの」で算定されている。

○歯質くさび状欠損に対する充填に係る費用が「複雑なもの」で算定されている。

○同一歯に対し、充填治療が短期間で繰り返し行われている例が散見されるため、実施に当たっては十分留意すること。

○同一歯面の複数の窩洞に対する充填について、保険医療材料料がそれぞれ算定されている。

【接着ブリッジのための歯冠形成に係る加算】

○支台歯の切削がエナメル質にとどまらない歯冠形成について算定されている。


【歯冠修復】

○インレー(複雑なもの)が5分の4冠で算定されている。

○5分の4冠が全部金属冠で算定されている。

○根面の被覆に係る費用について、咬合採得及び金属歯冠修復のインレー(複雑なもの)が算定されている。


【テンポラリークラウン】

○同月内に装着したリテイナーと重複して算定されている。


【印象採得】

○8歯までの欠損補綴における印象採得について、単純印象に係る費用が困難なもので算定されている。

○特殊印象について、実施方法が診療録に記載されていない。


【有床義歯】

○有床義歯の製作にあたり、診断等不十分で早期に破折、修理に至っている。

○鋳造鉤、バーについて、鋳造用コバルトクロムが金銀パラジウム合金で算定されている。

○人工歯の所定点数が誤っている。

○線鉤4個が鋳造鉤(二腕鉤)2個で算定されている。

○双子鉤1個が二腕鉤2個で算定されている。(2)

○有床義歯を装着した日から起算して6月以内に行った有床義歯修理に係る費用が所定点数で算定されている。

○5~8歯を9~11歯で算定されている。

○9~11歯が12~14歯で算定されている。


【仮床試適】

○即時義歯の仮床試適に係る費用が算定されている。


【有床義歯修理】

○有床義歯調整管理料に係る有床義歯の調整について、有床義歯修理が算定されている。

○修理内容の要点が診療録に記載されていない。(4)


【歯科技工加算】

○預かり日、修理を担当する歯科技工士名、修理内容が診療録に記載されていない。


12.保険外診療

○保険外診療で製作した歯冠修復物の支台築造について、保険請求されている。(3)

○保険外のブリッジの製作に係る費用について、保険請求されている。

○保険外の有床義歯の製作及び修理、調整に係る費用について、保険請求されている。(3)

○保険診療として認められていない材料を用いた有床義歯の調整等に係る費用について、保険請求されている。

○歯科医師が、自身に対して診察し治療を行ったもの(自己診療)が保険診療として診療報酬請求されている。


(岐阜県保険医新聞2015年11月10日号)

 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第4回)

 協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度に実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので主なものを6回に分けて紹介する。第4回は、「手術」まで。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の( )内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅰ.診療に関する事項

9.処置等 のつづき

【歯周治療】

○「歯周病の診断と治療に関する指針」<平成19年11月 日本歯科医学会>を参照し、歯科医学的に妥当適切な歯周治療を行うこと。(19)

○歯周病に係る症状、所見等の診療録記載に乏しく、診断根拠や治療方針が不明確である。(8)

○歯周病検査及び画像診断等の結果が診断、治療に十分活用されず、診断根拠や治療方針等が不明確である。

○歯周病検査を実施することなく、歯周治療が行われている。

 ・スケーリング

○2回目以降の歯周基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)に係る費用が所定点数で算定されている。

○同一部位に対する2回目以降の歯周基本治療(スケーリング)について、短期間で実施されている。

○検査結果、臨床所見等から判断して必要性に乏しいスケーリング・ルートプレーニングの例が認められた。(3)

○歯周病を有する患者に対し、歯周基本治療後に確認の歯周病検査を行わず、補綴治療に着手している。(6)

○歯周治療と並行する不適切な補綴治療(歯冠修復、ブリッジ)の例が認められた。(3)

○歯冠形成後に歯周基本治療が行われている。

 ・スケーリング・ルートプレーニング

○歯周病治療と並行した補綴治療の例が認められるため、特に欠損補綴治療については、歯周病治療が十分行われ、病状安定となった後に行うことが基本であることに留意すること。


【歯周基本治療処置】

○薬剤を用いた場合の当該薬剤名が診療録に記載されていない。(6)

○歯周基本治療を行っていない部位に対して算定されている。


【機械的歯面清掃処置】

○歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、機械的歯面清掃を行った場合は、当該歯科衛生士の氏名を診療録に記載すること。


【歯周病安定期治療】

○歯周病安定期治療の開始に当たっては、歯周病検査により病状が一時的に安定していることを確認し、歯周病検査の結果の要点や歯周病安定期治療の治療方針等について、歯科疾患管理料等に係る文書により患者等に対し提供し、当該文書の写しを診療録に添付すること。


【床副子-睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床】

○アクチバトール式のものについて、所定点数が誤っている。

○確定診断が可能な医科の保険医療機関等からの情報提供に係る文書が診療録に添付されていない。


【歯冠修復及び補綴物の除去】

○歯根の長さの3分の1未満のメタルコアに対して算定されている。

○インレー及び5分の4冠の除去に係る費用が「困難なもの」で算定されている。

○ブリッジの除去(切断を含む)に係る費用が実際に行われた数と相違している。

○根管内ポストを有する鋳造体の除去について、算定要件を満たさない。(2)


【有床義歯床下粘膜調整処置】

○有床義歯床下粘膜調整処置を行った後、床裏装又は有床義歯の新製のない。(2)


10.手術

【抜歯手術】

○難抜歯について、歯根肥大、骨の癒着歯等に対する骨の開さく又は歯根分離等が行われていない。(5)


【口腔内消炎手術】

○手術部位、症状及び手術内容の要点が診療録に記載されていない。(7)


【歯肉剥離掻爬手術】

○所見、手術内容等の診療録記載が乏しい。


【骨瘤除去手術】

○同一歯に相当する範囲に対して複数回行ったものに係る費用がそれぞれ算定されている。


(岐阜県保険医新聞2015年10月10日号)

 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第3回)

 協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度に実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので主なものを6回に分けて紹介する。第3回は、「暫間固定」まで。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の( )内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅰ.診療に関する事項

5.検査
【平行測定】

○検査結果が診療録に記載されていない。(11)

○支台歯とポンティックの数の合計が6歯以上の場合について、製作した模型が保存されていない。(2)

○支台歯形成と同日に算定されていない。


【顎運動関連検査】

○検査結果が診療録に記載もしくは検査結果がわかる記録が診療録に添付されていない。

 ・ゴシックアーチ描記法


6.画像診断

○写真診断の所見が診療録に記載されていない。

 ・歯科エックス線撮影(8)

 ・歯科パノラマ断層撮影(6)

○写真診断の所見が診療録に記載されていない、又は不十分な例が認められた。(4)

 ・歯科エックス線撮影(4)

 ・歯科パノラマ断層撮影(4)

 ・コンピューター断層撮影(CT撮影)

○診療録に記載されている写真診断の所見が不十分な例が認められた。

 ・歯科エックス線撮影(1) ・歯科パノラマ断層撮影(3)

○必要性に乏しい画像診断の例が認められた。

 ・歯科パノラマ断層撮影

○不鮮明なエックス線写真が認められた。(2)


7.投薬

○不適切な投薬の例が認められた。

 ・適応外のジスロマック錠

 ・適応外のニフラン錠(2)

 ・適応外のムコスタ錠(2)

○適応外の薬剤投与が認められた。(2)

 ・有床義歯を原因とする口腔褥瘡性潰瘍に対し、デキサルチン口腔用軟膏を投与

 ・適応外のゾビラックス軟膏


8.リハビリテーション
【摂食機能療法】

○療法の内容の要点等が診療録に記載されていない。

○診療録に記載されている実施時刻(開始時刻と終了時刻)が実態に即していない例が認められたことから、的確に記載すること。また、実施にあたっては、訓練方法の効果等を勘案したうえで、適切に行うこと。


【歯科口腔リハビリテーション料1】

○調整方法及び調整部位又は指導内容の要点が診療録に記載されていない。(4)

○診療録に記載されている調整方法及び調整部位又は指導内容の要点が画一的であるため、実態に即した記載を行うこと。(2)

○「困難な場合」について、当該局部義歯以外は臼歯部で垂直的咬合関係を有しない患者以外に対して算定されている。


9.処置等
【う蝕処置】

○同一歯の同一疾病に対し、同一処置が短期間で繰り返し行われ、当該処置に係る費用がそれぞれ算定されている。


【根管治療】

○実際に行った根管数と異なる例が認められた。(3)

○根管貼薬処置で算定すべきものが感染根管処置で算定されている。(2)

○抜歯を前提とした消炎のための根管拡大等を行ったものについて、3根管以上で算定されている。


【加圧根管充填加算】

○算定要件を満たさない例が認められた。

 ・不適切な歯科エックス線撮影により、気密な根管充填が行われていることが確認できない。(3)


【暫間固定】

○1顎に複数箇所行った暫間固定に係る費用がそれぞれ算定されている。

○装着料の算定誤りが認められた。

○エナメルボンドシステムにより連結固定を行ったものに対し、修理及び除去の費用が算定されている。


(岐阜県保険医新聞2015年9月10日号)

 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第2回)

 協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度実施の個別指導における指摘事項を開示請求したので6回に分けて紹介する。第2回は「歯周病検査」まで。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の()内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅰ.診療に関する事項

3.医学管理等
【薬剤情報提供料】

○同月内における同一の薬剤の処方に対して複数回算定されている。(3)

○同月内における同一薬剤の処方日数のみの変更で複数回算定されている。


【新製有床義歯管理料】

○情報提供文書の写しが診療録に添付されてない。(3)

○9歯未満の局部義歯を装着した患者に対する義歯管理について、「困難な場合」で算定されている。(2)

○有床義歯を新製した月と同月に、当該有床義歯に対する新製有床義歯管理料と別の欠損部位の有床義歯に対する歯科口腔リハビリテーション料1「1 有床義歯の場合」がそれぞれ算定されている。

○提供文書の内容に不備が認められた。

 ・欠損の状態(3)


【有床義歯管理料】

○必要に応じ実施した検査の結果、調整方法、調整部位及び義歯に係る指導内容の要点が診療録に記載されていない。(3)

○咬合機能の回復が困難な患者に対する加算について、9歯以上の局部床義歯を装着し、かつ、当該局部義歯以外には対合歯間の接触を有しない患者以外に対し算定されている。(2)


【有床義歯調整管理料】

○調整方法、調整部位等が診療録に記載されていない。(2)


4.在宅医療
【歯科訪問診療料】

○診療時間が20分未満である例が認められた。

○患者の病状に基づいた訪問診療の計画が診療録に記載されていない。(5)

○診療録の開始時刻及び終了時刻について、実態に則した記載を行うこと。(3)

○特別の関係にある施設等に訪問した歯科診療について、患者の病状に基づいた訪問診療の計画、実施時刻(開始時刻と終了時刻)、訪問先名及び患者の状態等が診療録に記載されていない。

○訪問先名が診療録に記載されていない。

○保険診療として取り扱う在宅医療については、対象となる患者及び保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離等の適応に留意するとともに、算定に当たっては、「歯科訪問診療における基本的考え方」<平成16年 日本歯科医学会>を参考とされたい。(2)


【地域医療連携体制加算】

○処置、手術等が必要で治療期間中に病状が急変する可能性がない患者に対し、算定されている。


【訪問歯科衛生指導料】

○指導時間が20分未満である例が認められた。

○情報提供文書の写しが歯科衛生士業務記録簿に添付されていない。

○歯科衛生士等に指示した内容が診療録に記載されていない。

○歯科訪問診療料を算定した患者以外の患者に対して算定されている。


【歯科疾患在宅療養管理料】

○口腔機能管理加算について、管理計画書の写しが診療録に添付されていない。

○歯科訪問診療料を算定した患者以外の患者に対して算定されている。


5.検査
【歯周病検査】

○検査結果のない例が認められた。(7)

 ・歯の動揺度の検査(2)    ・歯周ポケット測定

○歯の動揺度の検査が動揺の有無(+-)のみによって判定されているため、Millerの歯の動揺度の分類を基本に行うこと。

○臨床所見、画像診断等から判断して、検査結果に妥当性を欠いている。

○積極的な保存が行われていない残根歯を歯数に数えて算定されている。

○混合歯列期歯周病検査が歯周基本検査で算定されている。

○2回目以降の歯周病検査については、歯周治療等の効果、治療に対する反応等に十分活用し、検査時期及び検査結果等を考慮しつつ、的確な診断、治療を行うこと。


(岐阜県保険医新聞2015年8月10日号)

 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第1回)

 協会は東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度実施の個別指導における指摘事項を開示請求したので6回に分けて紹介する。第1回は、「診療録」や「基本診療料」「医学管理(前半)」まで。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。なお、指摘事項の( )内の数字は指摘件数。指摘事項の後の「・」印の内容は具体的な事例。

Ⅰ.診療に関する事項

1 診療録
【診療録】

○診療録は保険請求の根拠であることを認識し、必要事項の記載を十分に行うこと。(44)

○診療録第1面の記載に不備が認められた。(30)

 ・部位(13)  ・歯式(口腔内所見等)  ・主訴(3)

 ・傷病名(20) ・傷病名が適切に整理されていない。

 ・傷病名(P)は進行度を的確に記載すること。(5)

 ・傷病名(P、C)は進行度を的確に記載すること。(2)

 ・検査、投薬等の査定を防ぐ目的で付けられた医学的な診断根拠のない傷病名(レセプト病名)。

 ・開始・終了年月日(7)  ・転帰(4)

○診療録第2面の記載内容が不十分であるので充実を図ること(27)

 ・診療月日(2) ・部位(4) ・症状(18) ・所見(19)

 ・治療方針(5) ・検査結果 ・医学管理等の内容(2)

 ・処置内容(9) ・手術所見 ・経過(9)

 ・歯冠修復及び欠損補綴に係る使用材料名(3)

○実際に診療を担当した歯科医師が遅滞なく的確に記載すること。(9)

○パソコン等、OA機器により作成した診療録の場合は、診療を行った保険医は、必ず記載内容を確認し、署名又は記名押印を行うよう留意すること。(10)

○複数の保険医が診療に従事する場合は、責任の所在を明確にするため、署名又は記名押印を行うこと。(5)

○診療録の記載方法、記載内容に不適切な例が認められた。(17)

 ・欄外への記載(11)     ・鉛筆書き(8)

 ・療法・処置記載欄の1行に複数行(2段)の記載(11)

 ・現行の歯科点数表にない算定項目名称(有床義歯指導料)又は略称(単治、即処)

 ・診療が継続するにもかかわらず、行間を空けた記載が散見されるため、記載方法の改善を図ること

○診療録の訂正にあたり、塗りつぶし、修正液は適切ではないので、二本線で抹消すること。(10)


【歯科技工関係記録等】

○歯科技工指示書の記載内容に不備が認められた。

 ・発行した歯科医師の氏名及び当該歯科医師の勤務する診療所の所在地

○歯科技工指示書について、床副子の記載内容が不十分であるため、的確に記載すること。


2 基本診療料
【初・再診料】

○再診相当であるにもかかわらず、歯科初診料が算定されている。(4)


【歯科診療特別対応加算】

○算定した日における患者の状態が診療録に記載されていない。(3)


3.医学管理等
【歯科疾患管理料】

○継続的な管理を必要とする歯科疾患を有する患者以外に対して算定されている。(4)

○管理計画書の写しが診療録に添付されていない。(3)

○1回目の管理計画書が作成されていない。(2)

○2回目以降の継続管理計画書が提供時期に提供されていない。(2)

○管理計画書を提供しない場合において、管理計画に基づく疾患管理の要点が診療録に記載されていない。(4)

○管理計画書を提供しない場合において、診療録に記載されている管理計画に基づく疾患管理の要点が画一的。(2)

○管理計画書の内容に不備が認められた。(4)

 ・歯科疾患と全身の健康との関係

 ・口腔内の状態    ・担当歯科医師名

 ・管理計画書の提供年月日、治療方針の概要

○歯周病に罹患している患者に対して、歯周病検査の実施なく算定(機械的歯面清掃処置を含む)されている。

○歯科疾患管理料について、不適切な例が認められた。

 ・1回目の管理計画書の作成に際し、歯周病に罹患している患者に対して、歯周病検査を実施せず管理計画書が提供されている。


【周術期口腔機能管理料】

○周術期口腔機能管理料(Ⅲ)について、不適切な例が認められた。

 ・患者に対して、当該管理内容に係る情報が文書により提供されていない。


【歯科衛生実地指導料】

○指導時間が15分未満であるものが認められた。(3)

○歯科衛生士に行った指示内容等の要点が診療録に記載されていない。(7)

○提供した文書の写しが診療録に添付されていない。(2)

○歯科衛生士に行った指示内容等の要点が画一的。

○情報提供文書の内容に不備が認められた。

 ・指導の実施時刻が記載されていない

 ・プラークの付着状況

○提供文書の内容については、実態に則した記載を行うこと。

 ・開始時刻及び終了時刻


【歯科特定疾患療養管理料】

○舌痛症(心因性によるもの)を主病とする患者に対して当該管理を行う際は、医科診療科との十分な連携を図ること。


【歯科治療総合医療管理料】

○別の医科保険医療機関の担当医から歯科治療を行うに当たり、総合的医療管理が必要であるとして、診療情報提供料に基づく文書により情報提供を受けた患者に該当しない。

○当該主病の担当医からの情報提供に関する内容、管理内容及び患者の全身状態の要点の診療録記載が不十分。


(岐阜県保険医新聞2015年7月10日号)