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これまでの市民公開講座
 
第16回市民公開講座

氾濫する健康食品に警鐘鳴らす

(2017/1/15)

 1月15日に地域医療部主催で、市民公開講座「『健康食品』ウソ ホントウ~健康食品で健康が買えますか?」をじゅうろくプラザ・5階大会議室で開催。講師に群馬大学名誉教授の高橋久仁子氏を招き、雪という悪天候の中、市民・会員など92人が参加した。

「健康食品」の講演を聞いて

 ドラッグストアに勤務している女性から「健康食品などを販売しているが、お客様への対応に苦慮することがある」という質問に、高橋先生は「あなたの家族に健康食品を摂取させますか」との回答。ドラッグストアでの仕事では顧客対応が、大変難しいものがある。
 また講演の中で講師は健康食品(以下健食)の“有益性”に関する情報だけは大量に提供されている一方、“有害性”に関する情報はきわめて乏しく、「健食」を手にしたら効能書きを読むよりも「成分表示」をよく見てほしいと訴えられた。CMなどでの体験談は、ほとんど脚色されているとのこと。
 そして食物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり、信じることを「フードファディズム」というが、針小棒大な表現ばかりで、科学的根拠が貧弱であると指摘された。
 具体的な「健食」の例を列挙して、とても理解しやすい内容であり、私たちは「栄養・運動・休養」の実践こそが健康を良好に保ってくれると、結ばれた。

(地域医療部 大竹和行)


(岐阜県保険医新聞2017年2月10日号)
 
第15回市民公開講座

  お腹のたるみは心のたるみ

(2015/12/13)

 地域医療部は、12月13日に市民公開講座「生活習慣病における運動と栄養の役割」を岐阜産業会館で開催した。講師には京都大学大学院人間・環境学研究科教授の森谷敏夫氏を招いた。参加者は市民・会員など101人。
 運動(体を動かしてエネルギーを消費すること)と食事、特に脳を元気にする唯一の栄養素であり筋肉を発達させるのに大切な炭水化物をしっかり噛んで十分に摂ることの重要性を、理論的に分かり易く、かつ大規模データを示しながらお話しいただきました。65歳で鍛え上げた御姿、体脂肪10%未満を維持され、ご講演中立ち止まることなく全身を使って動きながら楽しく聴衆を引き込むお話で、あっという間の2時間でした。
 糖質制限ダイエットでは、見かけ上速やかに体重が落ちますが、それは水分が身体から抜けるだけで、さらに筋肉が減り脂肪が増える「隠れ肥満」が増加してしまうのです。筋肉が減ると、脳と身体が「省エネモード」となり、基礎代謝が低下してしまうため、朝から居眠りの若者が多いのだそうです。理想的なエネルギー摂取割合は、炭水化物6:蛋白質2:脂質など残り2とのことでした。
 さらに、低炭水化物食の危険性について、多くの医学研究は脳の小さいマウスなどの動物実験データに基づいているので、その結果を脳が巨大になったヒトに当てはめるのは危険でかつ誤りである、というご説明に納得しました。私は、人類、特に健康長寿であった日本人の歴史を考えれば炭水化物が最も重要なはずなのに、蛋白質を重視する専門家が多いので、どのように指導すべきか迷っていたからです。
 「お腹のたるみは心のたるみ」ということでしたので、運動不足の私も常に、「座るよりは立つ、立つよりは動く。」を心がけたいと思います。これを機に、メタボの改善、ロコモ・サルコペニア・認知症の予防、さらには、スポーツ障害防止、FC岐阜の成績向上やオリンピックで獲得メダル増加につながる、正しい食事・運動習慣が広く実践されるように願っています。

(岐阜県保険医新聞2016年2月10日号)
 
第14回市民公開講座

  運動不足とやり過ぎの運動器障害の二極化
    楽しく運動できる環境づくりを

(2015/2/1)

 地域医療部は、2月1日(日)に市民公開講座「子どものからだ異変-運動器障害を予防するために-」をホテルグランヴェール岐山・カルチャーホールで開催した。講師には東京都・日体大総合研究所所長の武藤芳照氏を招いた。参加者は市民・会員など88人。
 講演の中で、武藤氏は運動不足の子どもがいる一方で、スポーツのやり過ぎで運動器に弊害を起こす「スポーツ過多」の子どもも増加していると指摘。現在の運動器障害は、運動不足とやり過ぎの二極化の状況にあると述べた。
 今後の課題として、運動あそびや外あそびなど、「あそび」が子どもたちの心や身体を育むとし、体育やスポーツ指導の中に「あそび」を取り入れ、楽しんで運動できる環境や時間を作っていくことが大切だと提起した。
 その他、壇上で杖の正しい突き方や「人間の骨の数はいくつ?」「眼球の大きさは?」など人体についてのクイズを会場に投げかけたりなど、参加者も巻き込んだ飽きさせない講演であった。
 また講演内容だけでなく、先生ご自身もとてもユーモラス溢れる方で、自身の体験談なども織り交ぜ、非常に興味深くも聞いていて楽しいお話であった。その内容と話術に参加者が皆引き込まれ、盛況のうちに講演は終了した。

(岐阜県保険医新聞2015年3月10日号)
 
第13回市民公開講座

    口と鼻は『命の上流』
    市民など233人が参加

(2014/1/19)

 地域医療部は、1月19日(日)に市民公開講座「口を閉じれば病気にならない」をじゅうろくプラザ5階大会議室で開催した。講師には福岡市のみらいクリニック院長の今井一彰氏を招いた。参加者は市民・会員など233人。
 今井氏はまず医療を川の流れに例え、症状を診て治療する現在の医療を「下流の医療」、予防医療を「上流の医療」とし、特に口と鼻は「命の上流」であり、ここをキレイにすることが健康に繋がると語られた。
 またスライドで多数の治療例を写真付きで紹介し、免疫力を高める口の体操「あいうべ体操」や、足指を伸ばす「ひろのば体操」を行うことで、症状が改善していく様子に、会場から感嘆の声が度々上がった。
 そのほか、口呼吸の人の特徴を9つ挙げ、口は鼻に比べフィルター機能が少ないことや、少し口が開いているだけでも抑うつ度や疲労感が高くなるなど、口呼吸の弊害を解説された。
 講演自体もただ講演を聞くだけでなく、参加者に話を振ったり、あいうべ体操を体験したりなど、参加者を終始楽しませ、盛会のうちに講演は終了した。

(岐阜県保険医新聞2014年2月10日号)
 
第12回市民公開講座

   「口からはじめる健口(けんこう)教育」
  食育が交流と自立心を育む

(2012/12/2)

 地域医療部は、12月2日(日)に市民公開講座「口からはじめる健口教育~学校での学びが家族も健口に~」を長良川スポーツプラザ大会議室にて開催した。講師には南島原市立口之津小学校教諭の福田泰三氏を招いた。参加者は市民・会員など50人。
 福田氏は児童の朝食状況を知り、授業に食育活動を組み込めないかと考え、子どもたちが朝みそ汁を作る「みそ汁の日」を実践。お母さん方からのクレームもあったが、子どもたちのみそ汁を作る姿を通して親子間の交流が増え、「自分が認められたようで嬉しかった」「心が温かくなった」と楽しそうに学校で話す子たちの様子を紹介された。さらにみそ汁作りなどの食育によって、子どもたちに自立心や達成感、自信をもたらした。
 また子どもたちは総合的な学習の時間に「未来の健康づくり」をテーマに、健康や食について新聞記事などから積極的に情報を集め、パネルディスカッションを行い、噛むことの大切さを学んだとのこと。そして実際によく噛んで食べるための「カムカム弁当」を子どもたちが工夫して作り、レシピ交換や食べ比べをしている様子も紹介し、弁当作りによりだんどり力、向上心が身に付いたと熱弁された。さらに大学生に対して噛むことの大切さをプレゼンし、大学生たちを感嘆させていたと彼らの感想も取り上げた。
 福田氏は最後に、現代の子どもたちは居場所がない子が多いと述べ、「ありがとう」と言える人がいることで居場所が生まれ、同時に「弁当の日」や「みそ汁の日」を通して「ありがとう」という心情を実感し、親子で目に見えない多くのことを学んでいくとまとめた。

(岐阜県保険医新聞2013年1月10日号)
 
第11回市民公開講座

    音楽ってやっぱりすごい
     市民公開講座に65人

(2011/12/11)

 協会・地域医療部は12月11日午前10時より、ホテルリソル岐阜において市民公開講座「心と体をつなぐ音楽~心と体を健やかに!日々の暮らしを豊かに!そこに、音楽を活かしませんか?~」を開催し、市民・会員65人が参加した。講師は日本音楽療法学会認定音楽療法士と岐阜県音楽療法士の認定を持ち、介護老人保健施設や保健所、療育センターなどで音楽療法の実践経験を数多く持つ大坪信子氏。
 大島副会長の開会の挨拶が終わると、早速、市民6人と協会役員・会員6人がトーンチャイム、ミュージックベルを使ってパッヘルベルの「カノン」を合奏。会場が打ち解けたところで大坪氏が「音楽が我々の生活にどのように活かされているか、我々が音楽をどのように利用しているか、本日は音楽をたくさん体験することで再確認してほしい」と挨拶した。
 当日は東日本大震災の発生から丸9カ月が経過した日でもあり、震災により自宅も家族も失い、緊張の連続にある被災者がラジオからふと流れてきたさだまさしの「道化師のソネット」を聴いて緊張が一気にほぐれ号泣した話が取り上げられた。大坪氏は「音楽が感情に直接届いて涙を誘い、枯渇した心に潤いを与えた。わずかだが音楽がその人の気持ちを癒したのだ」と音楽の持つ力を強調した。また、ステージ上に男性1人、女性1人が向かい合って見つめるというシチュエーションを設定し、そこに謡曲やクラシック、青春ミュージックなどを流して、背景の音楽が変化することで2人の様子がまるで違うことを体験してみせた。「現代では音楽のない映画など考えられない。この様に、様々な場面で気分を高揚させたり、沈ませたりという音楽の効果を利用して、我々は生活を豊かなものにしているのだ」とまとめた。

音楽療法で出会った患者とのエピソードも披露


 大坪氏は、音楽療法の現場で出会った患者とのエピソードも紹介。「統合失調症の方の集まりで一人一人が好きな歌をうたうことになった。話もたどたどしいある患者さんが北原白秋作詞、山田耕筰作曲の『からたちの花』を選曲されたので、私が伴奏を始めると患者さんは訥々と詩を語り始めた。自分の伴奏が軽率なものに思え弾くのを止めて見守っていたら、患者さんはとうとう1曲を語りきった。これが彼にとっての歌、音楽なのだと気付かされた」と貴重な経験を披露した。最後に、参加者一同でトーンチャイム、ミュージックベルを使って坂本九の「見上げてごらん夜の星を」を合奏して閉会した。

(岐阜県保険医新聞2012年2月10日号)
 
第10回市民公開講座

  食卓の豊かさが子どもを育む
  市民公開講座に184人参加

(2010/12/12)

 12月12日、岐阜駅前のホテルリソル岐阜にて市民公開講座を開催し、市民、医療従事者ら184人が参加した。協会地域医療部は昨年に引き続き、今年も「生きることと食べること」をテーマに企画した。今回は助産師の内田美智子氏による講演で、タイトルは「いのちをいただいてつないで育むこと~本当に大切なものは何ですか?」。
 参加者には医師、歯科医師、助産師、看護師、歯科衛生士などの医療者のほか、養護教諭、教員、保育士、管理栄養士などの職種の参加が多数見られた。また、親子連れの参加もあり、子育て世代の関心の高さが伺えた。
 内田氏は産婦人科医の夫とともに福岡県行橋市で開業する。助産師になり30年、2,500人もの赤ちゃんを自身の手で取り上げ、また、関わった妊婦や赤ちゃんは数万人という。周産期医療の発達とともに乳児と妊婦の死亡率は低くなっているが、現実には死産や母親が出産後に命を落とすこともある。講演の冒頭では、そんな現場にいる内田氏から、命がけの出産で誕生する“生”の奇跡、だからこそ今“ここ”にいることがすごいことだというメッセージを投げかけられた。では“生”を大切にするために私たちは何をすべきかと、話題を「食」に展開した。  つながってきた命をはぐくむ使命がある私たちが「何を、どう食べるか」「何を、どう食べさせるのか」を心に留める必要がある。
 健康な身体に健康な命は育つ、子どもの舌を大切にしてほしい、口から「何を」入れているかをもっと気にしてほしいと内田氏は訴える。食品添加物は食品に入る寸前まで薬品類であり、買うものには大概入っている。そして私たちは朝から数十種類摂っている。安心なものを食べたいと思っていても、行動しなければ何も変わらない。知って少しでも減らすことが大切だ。
 「どう食べるか」については、自身の著書である絵本『いのちをいただく』で舞台になった食肉加工センターのエピソードや宮崎県で起きた口蹄疫での畜産農家の人々の苦しみを例に上げ、「人間が生きるために犠牲になる家畜、人間はその肉を食べるときにせめて感謝して」と会場に訴えかけた。
(岐阜県保険医新聞2009年12月10日号)
 
第9回市民公開講座

   “いのち一番”
  医・食・農のつながりを説く

(2009/11/1)

 11月1日、ホテルリソル岐阜にて市民公開講座を開催。今回は公立菊池養生園診療所名誉園長の竹熊宜孝氏による講演で、テーマは「たった一つの命と地球~医・食・農の視点から~」。市民、医療従事者ら113人が参加した。
 竹熊氏は2時間あまりの講演の中で、たくさんの“いのち”のメッセージを参加者へ伝えた。とりわけ食養生、いのちを育む農業の大切さ、土と水が原点だということを、会場のひとりひとりに語りかけるような、説法さながらに話された。また、戦中戦後の厳しい食糧難を生き抜いた少年時代、患者の話をとことん聴く自身の診療方法、養生園の活動などユーモアをまじえて話された。会場は笑い声であふれ、終始、あたたかい雰囲気につつまれた。

(岐阜県保険医新聞2009年12月10日号)
 
第8回市民公開講座

  
市民公開講座2007
  よく噛めば身体と心が健康に
  市民・医療従事者ら542人

(2007/9/23)

 協会は、9月23日(日)に市民公開講座2007「お口の健康・身体の健康・心の健康-歯科医療を中心に-」を長良川国際会議場メインホールにて開催。市民や医療従事者ら542人が参加した。
 当日は俳優の江守徹さんの講演、2人の歯科医師による講演、江守さんや空手家の若井敦子さん、岐阜新聞・岐阜放送会長の杉山幹夫氏、県歯科医師連盟会長の髙木幹正氏らをまじえたパネルディスカッションを催した。
 江守氏は、脳梗塞を克服した体験談や俳優を目指した経緯などをユーモラスに語り、会場全体がなごやかな空気に包まれた。
 「噛むという行為について」「口腔ケアの重要性」をあらためて認識してほしいと意図した講演やパネルディスカッションには参加者から様々な感想が寄せられ、口腔の健康に対する関心の高さが伺えた。
 また、会場内で「医療にまわすお金を増やし、保険でよい歯科医療の実現を求める請願署名」を実施し、参加者から272筆の協力を頂いた。

(岐阜県保険医新聞2007年10月10日号)
 
第7回市民公開講座

    第7回市民公開講座を開催
    超清潔志向の日本人に警鐘

(2004/10/31)

 10月31日、各務原市にある岐阜県健康科学センターハイビジョンシアターで第7回市民公開講座を開催した。今回のテーマは東京医科歯科大学大学院教授で国際環境寄生虫病学を専門とする藤田紘一郎氏による「きれい社会の落とし穴 アトピーからO-157まで」。各務原市、岐阜市の市民を中心に約100人が参加した。
 講師は講談社出版文化賞・科学出版賞を受賞した『笑うカイチュウ』をはじめ多数の著作があり、テレビやラジオなどでも活躍されている藤田氏とあって、参加者の中には「あの先生のお話を直接聞けるので楽しみにしていた」との声も聞かれた。また「バイキンが私たちの身体を守ってくれると聞いてビックリした」と新鮮に受け止めた参加者も。
 先生のお話は長年にわたるご自身の免疫に関する研究の話をベースに、日本人のバイ菌を徹底的に排除しようとする超清潔志向が如何に不自然なものであり人間を不健康な状態にしてしまうかを大変わかりやすく、しかもユーモアたっぷりに話され、笑いながら学んだ講演会となった。講演内容は、4面に紹介した感想文にポイントがまとめられているの参考にしていただきたい。また、前述の『笑うカイチュウ(講談社文庫)』は現在、文庫本で発売され、その他の著作『バイ菌だって役に立つ(講談社+α文庫)』『日本人の清潔がアブナイ!(小学館文庫)』『ゼロ歳からの免疫力(集英社be文庫)』など文庫や新書の著作も多数あり、一般の書店で入手可能なのでぜひお読みいただきたい。

(岐阜県保険医新聞2004年12月10日号
 
第6回市民公開講座

  狂牛病問題で市民公開講座
  正しい知識とリスクバランス

(2002/09/28)

 9月28日午後2時から県民ふれあい会館で第6回市民公開講座を開催し、38人が参加した。
 今年は新潟県・犀潟病院より池田正行先生をお招きし「食のリスクを考える -狂牛病パニックの教訓から-」と題してご講演いただいた。池田先生はBSE(狂牛病)の牛が多数出た1990年代初め、英国グラスゴー大学ウェルカム研究所主任研究員として英国に滞在された経験を持ち、そのためにBSE感染の可能性ありとして、日本では献血や臓器移植のドナーにも登録できないという。
 こうしたきっかけからBSE問題に取り組み、BSEとは何かをわかりやすく解説し、さらに1年前に引き起こされた狂牛病パニックの教訓から、何らかのリスクが報道されるたびに、過剰に反応することがくりかえされると、かえってリスク対策を遅れさせることにも繋がると警鐘を鳴らされた。国民・消費者が自分の頭で考え行動するということが重要とも述べられた。
 参加者からは、「リスクバランスの考え方はおもしろかった」「日本ではCJDの発症はほとんどないことに安心した反面、食のリスクはどんな形で入ってくるかわからないので、一般市民として情報のアンテナを高くし、質を高め、常に監視していかなければいけないと思う」「ゼロリスク探求症候群という考え方に共感できた」などの感想が寄せられた。

(岐阜県保険医新聞 2002年10月10日号)
 
第5回市民公開講座

   市民公開講座に市民182人
   竹原先生の講演で
   アトピー性皮膚炎がわかった

(2001/7/1)

 7月1日(日)午後1時より、グランヴェール岐山において、金沢大学医学部皮膚科教授・竹原和彦氏を講師に招き、「アトピー性皮膚炎の正しい理解」をテーマに市民公開講座を開催した。アトピー性皮膚炎に関心を持つ一般市民や、医療・福祉関係者など182人が参加した。
 竹原氏は、医学界において皮膚科と小児科の治療に対する見解の相違や、医学的な根拠のはっきりしない「アトピービジネス」の氾濫などで病気を悪化させてしまっているケースが多く、アトピー性皮膚炎に対して正しく理解することが必要であると強調された。アトピーは決して難しい病気ではなく適切に治療すれば必ずよくなる、しばらく病気と付き合って行くつもりで治療すること等沢山のスライドを使ってわかりやすく話された。
当日の参加者からは「とてもわかりやすい話でよく理解できた」「ステロイドを使う際かなり不安でしたが、うまく、正しく使っていけばよいのだとわかり安心した」「アトピービジネスのすごさに驚いた。我が家にも1つ2つあるかなあ…」など感想が寄せられた。

(岐阜県保険医新聞2001年7月10日号)
 
第4回市民公開講座

自給率の低い日本は、
世界最大の遺伝子組換作物の輸入国

(2000/10/14)

 協会では、10月14日(土)午後、岐阜未来会館において、立教大学講師で科学ジャーナリストの天笠啓祐氏を講師に招き、「遺伝子組み換え食品と私たちの食生活」をテーマに市民公開講座を開催、市民70人が参加した。
 天笠氏は、遺伝子組み換え技術とは「種の壁を越えて他の生物の遺伝子を入れる技術」であり、遺伝子組み換え食品は、これを用いて開発した食品であると説明。
 現在日本では、厚生省が「安全性評価指針に適合している」と認めた遺伝子組み換え食品は、7作物(ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、トウモロコシ、ワタ、トマト、テンサイ)29品目あり、それらがもつ性質は、ほとんどが除草剤耐性または害虫抵抗性となっている。この中で、トマトとテンサイを除く5作物が実際に市場に出回っており、ジャガイモは直接輸入することは認められていないが、フライドポテト等の加工食品として入ってきている。ダイズ、ナタネ、トウモロコシ、ワタについては、これらを原料として作られる食品に食用油がある。日本では食用油の原料は、ほとんど自給していないため、遺伝子組み換え食品で一番多く出回っているものは、食用油であると述べた。
 世界における遺伝子組み換え作物の作付け状況については、1999年を境に減少に転じており、その大きな要因がわが国の遺伝子組み換え食品の表示問題であると指摘。自給率の低い日本は、世界最大の遺伝子組換え作物の輸入国である。そのため、日本の消費者が安全性に不安を抱き、知る権利・選ぶ権利を主張して表示を求める動きが、外国の作付け面積に大きな影響を与えていると述べた。
 国内では、こうした消費者運動が政府を動かし、来年4月1日より正式に表示が行なわれることになった。しかし、使用・不使用の他に不分別というあいまいな表示が使われていること、食用油やしょうゆ等検証技術のない食品には表示不要であること、種子、飼料、肥料、アルコール飲料は表示適用外とされており、消費者の安全を考えると疑問が残る内容となっている。
 また、諸外国の動きについては、推進派のアメリカ・カナダ、反対派のヨーロッパとなっているが、最近、アメリカ国内でも表示を求める運動が広がっており、世界の流れは表示する方向へ向かっている。特に、ヨーロッパでは安全か危険かわからないものは国民の安全を考え回避しようという「予防原則」が働き、ほとんど遺伝子組み換え食品は市場に出回っていないと述べた。
 そして、これまで自然界に存在しなかった植物が花粉等を介し雑草化がすすむ可能性があること、ミツバチ・テントウムシの短寿命化、害虫抵抗性作物に対する害虫の耐性化が起きていることなどをあげ、今後生態系に与える影響について警鐘を鳴らした。
 質疑応答では活発に質問が出され、その中で天笠氏は、「遺伝子組み換え食品について、食品として果たして安全であるのか様々な問題点を明らかにしていったのは消費者である。その行動が科学者を動かし、研究活動が始まった。安全性の確認がされていないため、今後も消費者が運動していくことは大切であると思う」と語った。

(岐阜県保険医新聞 2000年11月10日号)
 
第3回市民公開講座

  ダイオキシンで宮田教授講演
  一般市民、102人が参加

(1999/10/16)

 10月16日、県民ふれあい会館において、摂南大学の宮田秀明教授を講師に迎え、第3回市民公開講座「ダイオキシン類汚染と人体への影響」を開催した。
 地球規模で問題視される環境汚染について市民とともに学ぼうと協会総務部が企画したもので、当日は主婦や環境団体などの一般市民102名の参加者があり、みな熱心に耳を傾けていた。
 講演では、日本と世界各国のダイオキシン類汚染の法的基準や環境基準について、大気・水・土壌などの環境汚染と人体汚染の実態、ダイオキシンの発生源や今後の環境対策などを解説。
 日本の工業地帯・都市域は、欧米諸国と比べ、大気汚染濃度が数十倍も高く、原因を狭い国土で大量のゴミを燃やす「高密度焼却」にあると指摘。ダイオキシンの大半は、食物を経由して人体へ入り込むため、葉菜類を例に、大気汚染の深刻さを強調した。
 ゴミの減らない日本では、環境教育の貧しさを改善し、脱焼却とリサイクル推進の方向へ向かうべきとし、安易にゴミとして捨ててしまう、今の物質文明を見直す必要があると締めくくった。
 参加者からは「ダイオキシンの怖さを改めて認識した」「環境問題は一人一人の認識と関心が必要」「市民の努力も大切だが、国や企業の有り様も重要な問題。徹底した行政指導を希望する」など感想が寄せられた。

(岐阜県保険医新聞1999年11月10日号)
 
第2回市民公開講座

  市民公開講座に190人
  在宅ケア充実でよりよい高齢社会を
  現場から報告と岡本氏の講演

(1995/5/13)

 5月13日、岐阜未来会館において、協会主催の第2回市民公開講座「在宅ケアを考える-現場からの報告」が開催された。同講座は保健・医療・福祉などについて市民と共に考えようとの主旨で昨年よりスタートし、今年は在宅ケアをテーマに取り上げた。

 第1部は「現場からの報告」、第2部は阪南中央病院内科医長の岡本祐三氏が「医療と福祉の新時代-長寿社会の幸せとは」と題して講演した。当日は医療関係者、福祉関係者、一般市民など会場いっぱいの190人が参加し、在宅ケアへの関心の高さを示した。
 講座は協会理事で在宅医療研究会代表の浅野先生の司会で進められ、初めに主催者を代表して高橋協会会長代行が「介護を要する障害者ができる限り自立して過ごすことができる社会システムを早急に整備することがわが国の重要な課題」と挨拶した。

在宅ケアの取り組みを7施設が報告


 続いて実際に現場で在宅ケアに取り組んでいる在宅介護支援センター、訪問看護ステーション、病院、診療所、老人保健施設から7人が報告。現状の問題点、今後の課題を明確にした。
 在宅介護支援センターからは「在宅支援が困難な状況になってからの相談が多い」「相談件数が多くなるにつれニーズに対応する福祉メニューの絶対量が足りない」等が報告された。
 訪問看護ステーションは「酸素吸入、尿管などをつけて持続点滴で管理されている患者を在宅でみるケースが増えており、ステーションでも24時間対応が要求される」等訴えた。
 無床診療所は、訪問診療や訪問看護を中心に、行政や他の医療機関と連携して在宅患者や家族のニーズに応えていることを報告。有床診療所は、昨年10月に新設された「診療所老人医療管理料」(医療機関のショートステイ)を導入した経験を報告し、さらに診察報酬上の手当てが必要であると要望した。
 病院の在宅ケアの取り組みでは、あらゆる職種が関わりサポートしていくことの重要牲が強調された。また「老人保健法ができて老人の追い出しをしないと経営が成り立たなくなるところまで追い込まれた病院もある」との指摘もあった。
 最後に老人保健施設から今後の在宅ケアのあり方について、従来の一医療機関のみの自己完結型医療体系から、各種の医療機関と福祉施設の連携による地域完結型医療体系への移行が求められること、家族のみの個人的な介護から社会が責任をもつ社会的介護の必要性が提言された。

「医療と福祉の新時代」をテーマに岡本祐三氏が講演


 続いて、岡本祐三氏が講演。「かつて短命の世があった」と歴史を振り返り、昭和40年頃までは「寝たきり老人」の長期介護問題は存在せず、その後の経済成長で生活水準が向上し、感染症が克服され長寿化が進む中で起こった問題であると指摘。長寿化とは、高齢障害者が社会の中に急速に増える「障害者社会」になっていくことであり「障害の克服」は社会福祉サービスの充実で受け止められねばならないと強調した。
 また北欧では、社会福祉の充実は経済波及効果が大きく立派な公共事業と認識されており、わが国でもゴールドプランをきちんと実施すれば、国内総生産を0.2%押し上げる研究報告があることを紹介した。
 岡本氏は豊富なデータと北欧の福祉先進国の実践例ご自身の経験等をスライドで紹介しながら、時にはユーモアを交えて笑わせ、時には参加者に問いかけるなど会場と一体となって、これからの医療と福祉のあり方を語った。
 参加者からは、「多くの現場からの情報をスライドを用いて分かりやすく聞くことができた」「老後に少し明かりが見えた」などの感想が寄せられた。また協会が後援している在宅医療研究会への新たな参加も15施設、22人から申し出があった。
 なお当講座開催にあたり参加申し込みが多く一部お断りした方もありました。ご迷惑をおかけしましたことを紙上を借りてお詫びいたします。

(岐阜県保険医新聞1995年6月10日号)
 
第1回市民公開講座

  農薬汚染の実態をビデオで紹介

(1994/12/11)

 12月11日(日)、岐阜県県民ふれあい会館中会議室で第1回市民公開講座を開催した。テーマは「私たちのたべものは安全か-輸入農産物の農薬汚染」。講師には日本子孫基金事務局長でこの問題に詳しい小若順一氏を迎え参加者は30名だった。
 小若氏は、輸入農産物の農薬汚染について、アメリカやフィリピンの農園や工場で取材した様子をビデオやスライドで紹介し、「現地では日本で考える以上に農産物に農薬が使われている。今後、輸入自由化が進むにつれ、農薬汚染の危険性は増大してくるだろう。日本子孫基金の取り組みとしても、農薬汚染の危険性を、国内だけでなく国際的にも知らせ、農薬残留値の国際基準見直しなどの働きかけを行っている」と述べられた。
 参加者は「平素から農薬について留意して食しておりますが、本日の講演を聞いて一層その感が深まりました」「こま切れで知っているつもりのことも、小若順二先生から全体的なお話を聞かせていただき圧倒された」「知らなかったデータを知ることができてよかった」などの感想がよせられ好評であった。また、マスコミの取材もありその夜のNHKテレビで報道された。
 協会では、今後も保健・医療・福祉などのテーマをとりあげ、市民公開講座を継続して開催したいと考えている。ご意見や要望などを寄せていただきたい。

(岐阜県保険医新聞1995年1月10日号)